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「AIに向いてる仕事を聞く」前にやる、30分の自己面接ワーク

「自分に向いている仕事が分からない」——このモヤモヤを抱えたとき、いまはとりあえずAIに聞いてみる、という人がかなり増えています。「あなたに向いている仕事を5つ教えて」と打ち込めば、それらしい答えがすぐ返ってくる時代です。

先日読んだnoteで、「AIに答えを聞く前に、まず自分でここを考えてほしい」という視点が紹介されていて、とても共感しました。ただ、実際に手を動かせる形にまで落とし込まれていなかったので、今日はその続きを、具体的な”自己面接”の形で用意してみます。

私は普段、複数のAIエージェントに実務を任せながら事業を回しています。それぞれのエージェントが「こういう戦略はどうでしょう」と提案を出してくる一方で、最終的にどれを採用するか、どこに時間とお金を張るかは、必ず自分自身で決めるようにしています。これは意識してそうしているルールで、AIに任せきりにすると、実は一番危険な”自分の軸を外部に委任する”状態に陥ってしまうからです。キャリアの自己分析も、構造としてはまったく同じだと思っています。

目次

なぜAIに聞くと”それっぽい答え”で終わるのか

AIに「向いてる仕事」を聞くと、驚くほど整った答えが返ってきます。ただしAIは、あなたの職務経歴書やここ数年の発言といった”言語化された情報”からしか推測できません。あなたがまだ言葉にしていない「本当は苦手だと気づいていない得意なこと」や、「一度も試したことがないから分からない可能性」は、AIには原理的に見えません。つまりAIの答えは、”すでに言語化されている自分”の枠の中でしか出てこないのです。向いてる仕事を探す作業の本質は、その枠の外側を広げることなので、AIに聞く行為そのものが、実は探索範囲を狭めてしまうことがあります。

30分でできる自己面接シート

紙とペン、またはメモアプリを用意して、AIを一切開かずに、自分自身に次の質問を順番にぶつけてみてください。1問あたり5分、合計30分が目安です。

Q1(5分):直近1年で、時間を忘れて没頭した瞬間を3つ挙げる

仕事に限りません。趣味でも家事でも構いません。「何をしていたか」だけでなく、「その中の何が楽しかったのか」を一段深く書き出します。例えば「料理」なら、”新しいレシピを試す実験性”が楽しいのか、”人に振る舞って喜ばれる瞬間”が楽しいのかで、向いている仕事の方向性はまったく変わります。

Q2(5分):「向いていない」と思っている仕事を1つ選び、いつ・誰と・何をしていたときにそう感じたかを具体化する

「営業に向いていない」ではなく、「初対面の相手に電話でいきなり売り込むときに向いていないと感じた」まで具体化します。すると、実は”営業”全般ではなく、”見知らぬ相手への飛び込み型のコミュニケーション”が苦手なだけで、既存顧客との関係構築型の営業は向いている可能性が見えてきます。

Q3(5分):評価されたのに、自分では大したことだと思っていない出来事を1つ思い出す

他人からの評価と自己認識のズレは、あなたの”言語化されていない強み”が眠っている場所です。ここは自分だけでは気づきにくいので、可能なら周囲の人に「私の仕事で助かったことある?」と直接聞いてみるのも有効です。

Q4(5分):向いてる仕事を探す理由は、「今の仕事が辛いから逃げたい」か「もっと力を発揮したいから」か、正直に書く

理由によって、次に取るべき行動が変わります。前者なら、まず今の環境調整(部署異動・業務量の見直し)を検討する余地があり、転職はその次の選択肢です。後者なら、いまの延長線上でのキャリアアップも十分候補に入ります。

Q5(5分):ここまでの回答を読み返し、AIに何を聞きたいか、質問だけを3つ書き出す

ここで初めてAIの出番です。「向いてる仕事を教えて」ではなく、「没頭できる”実験性”と”人との関係構築”を活かせる職種を、具体的な職種名で10個挙げて」のように、自己面接で見えた自分の言葉を使って質問します。AIを”答えをくれる存在”ではなく”自分の考えを広げる壁打ち相手”として使うと、返ってくる答えの質がまったく変わります。

Q6(5分):AIの答えの中から、自分の感情が動いたものだけを選び、その理由を書く

最後の判断は必ず自分で行います。AIが挙げた10個のうち、心が動いたのはどれか、なぜ動いたのかを言葉にする。この「なぜ」を説明できるかどうかが、他人の意見に流されずに選んだ証拠になります。

結論:AIは鏡であって、羅針盤ではない

AIは、あなたがすでに持っている情報を整理し、広げてくれる非常に優秀な鏡です。ただし、進む方向を決める羅針盤の役目は、最後まで自分で持っておくべきだと思います。複数のAIに実務を任せている身としても、これだけは譲れないルールにしています。30分の自己面接、ぜひ今日中に試してみてください。

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この記事を書いた人

プライベートでAIツールを使いこなしてきましたが、その実力を客観的に証明できるものがなく、資格を取れば就職活動にも活かせるだろうと思い受験しました。ところが、日常の使い方だけでは太刀打ちできない範囲の広さに苦戦し、思った以上に対策が必要だと痛感しました。参考書だけでは分からない実際の難易度や、資格が本当に仕事に活きるかどうかを、実体験をもとに発信しています。

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