G検定を取ったあと、「次はクラウド系も触っておくか」と軽い気持ちでAWSの資格を調べ始めたことがある。そこで最初に迷ったのが、Cloud PractitionerとAI Practitioner、どちらから手をつけるべきかという問題だった。結論から言うと、AI・機械学習に軸足があるなら遠回りせずAI Practitioner(AIF-C01)から入っていい。この記事では、実際の出題範囲と学習量から「何ができれば受かるのか」を整理する。
AI Practitionerはどのレベルの試験か
AWS認定は難易度順に「Foundational」「Associate」「Professional」「Specialty」の階層に分かれており、AI Practitioner(AIF-C01)はFoundationalに位置する。同じFoundationalにはCloud Practitionerがあるが、AI Practitionerはその名の通りAI・機械学習・生成AIに範囲を絞った試験だ。Associateレベルの機械学習資格であるMLA-C01と混同されがちだが、AI Practitionerはそのひとつ手前、AWS上でAI/MLサービスを使う側の基礎知識を問う試験と考えるとわかりやすい。
試験は65問・90分で、合格ラインは1000点満点中700点。65問のうち50問が採点対象で、残り15問は今後の試験改善のための非採点問題が混ざっている(どれが非採点かは受験者にはわからない)。
出題範囲は5分野、生成AIの比重が大きい
公式試験ガイドによる出題比率は次の通りだ。
| 分野 | 出題比率 | 内容の目安 |
|---|---|---|
| AI・MLの基礎 | 20% | 教師あり/なし学習、深層学習などの基本用語 |
| 生成AIの基礎 | 24% | 基盤モデル、プロンプト、トークンなどの概念 |
| 基盤モデルの活用 | 28% | Amazon Bedrock、RAG、ファインチューニングの使い分け |
| 責任あるAIのガイドライン | 14% | バイアス、公平性、説明可能性 |
| セキュリティ・コンプライアンス・ガバナンス | 14% | データ保護、IAM、監査の考え方 |
見てわかる通り、「生成AIの基礎」と「基盤モデルの活用」を合わせると出題の半分以上を占める。数式を解く試験ではなく、Amazon BedrockやSageMakerといったAWSサービスを、どの場面でどう組み合わせるかという判断力を問う設計になっている。
G検定・E資格の知識はどこまで活きるか
G検定で学んだ機械学習・深層学習の全体像や生成AIの基礎用語は、AI Practitionerの「AI・MLの基礎」「生成AIの基礎」の2分野(合計44%)でそのまま土台になる。ただしAI PractitionerはAWS固有のサービス名と機能(Bedrock、SageMaker Canvas、Comprehendなど)を覚える必要があるため、G検定の知識だけで臨むと「概念はわかるがサービス名で詰まる」状態になりやすい。逆に言えば、AWSサービスの学習に集中すれば、G検定合格者は学習時間をかなり圧縮できるはずだ。
受験料・勉強時間の目安
受験料は100USD。AWSは期間限定の受験料割引キャンペーンを行うことがあるため、申し込み前に公式サイトの最新情報を確認しておきたい。勉強時間の目安は、AWSサービスに触ったことがない人で20〜30時間、普段からAWSを業務で使っている人なら10時間前後というのが体感的な相場感だ(個人差は大きい)。座学だけで済ませず、無料利用枠でBedrockやSageMakerを実際に触っておくと、選択肢の切り分けで迷いにくくなる。
次に進むなら
AI Practitionerで基礎を固めたあとの進路は大きく2つ考えられる。ひとつはAWS認定の中でより実装寄りのMLA-C01(Machine Learning Engineer – Associate)に進む道、もうひとつはAzure AI-900のような他クラウドの入門資格を押さえてマルチクラウドの視点を持つ道だ。どちらを選ぶにしても、AI Practitionerは「AWS上でAIを扱う仕事に関わるかもしれない」人にとって、遠回りせずに済む入り口だと思う。
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